「塾に通わせたいけど、お金も時間も余裕がない…」
そんな思いで始まった、わが家の“塾なし高校受験”。
神奈川県の公立高校を目指し、偏差値41からスタートした長女が、無事に第一志望校に合格するまでのリアルな体験をまとめました。
勉強方法、使った教材、親のサポート、失敗談や反省点まで…。
塾に通わずに受験を乗り越えたい方のヒントになるよう、すべて包み隠さずお伝えします!
【神奈川高校受験】塾なしでも合格できる?体験から見えた現実と可能性
長女も次女も、中学は地元の公立中学に進学、長女の高校受験で初めて“受験”というものを体験しました。
塾なしでも高校受験はできるのか?と聞かれると、我が家の場合は“塾なしで受けるしかなかった”と言わざるを得ません。
でも、何もせず行ける高校を受験して進学したのではなく、志望校を目指して学力を上げ、見事合格を勝ち取りました!
ただし、偏差値が60を超え高校や特色検査のある進学校の場合、塾なしでの受験は厳しいかもしれません。
長女の場合は偏差値50~55の中堅公立高校だったため、塾なしでの受験&合格が実現したのだと思います。
なぜ塾に通わなかったのか
塾に通わなかった理由は、大きく2つあります。
1つは経済的に厳しかったからです。
我が家には子供が3人います。
第3子の出産をきっかけに私がフリーランスになったのですが、コロナの影響もあり、収入が1/2になってしまいました。
それに加えて子供たちが成長にするにつれて出費の増加…大打撃です。
塾に通わせる余裕がない、それが塾なしで高校受験をした一番大きな理由です。
2つ目は、旦那が塾なし受験経験者で塾の必要性を感じていなかったから。
旦那は塾なしで公立高校を受験し、偏差値52のまさに中堅公立高校に合格しています。
私立に行きたくなくて併願をしなかったため、絶対に受かる高校を受けていて、実際は偏差値58の高校でも受かるだという、と言われる成績をとっていました。
親と子は同じではないし(ましてや旦那と長女&次女は血もつながってません)、親と同じようにやったからといって同じように成績がとれるもんでもないのですが、中学校の勉強なんて、塾がなくたってできるだろう、という考えです。
実際のところ、長女の受験を経験して、中堅高校なら塾なしでも合格圏内に学力を上げることはできましたし、学校の成績についても、親のサポートは不可欠ではありますが、内申をしっかりとっていくことはできる、と思います。
ただ、何万円もする塾の代わりを親がすることになるのも事実です。
親も子もそれなりの努力は必要です。
神奈川高校受験は「S値」で決まる!ボーダーラインの目安と活用法
神奈川県の高校入試では、S値という基準を設けています。
中学校での内申と入試の点数から出される数値で、高校によって内申と入試点の比率は変わります。
長女の受験を通して思った事は、内申点があればあるだけ、入試の点数に余裕が持てます。
入試問題との相性が良くなかった、当日の体調がすぐれなかった、緊張していつも通りに解けなかった…など、入試当日は何が起きるかわかりません。
内申点に余裕があれば、合格に必要な入試の点数も下がるので、こういった不安要素にも対応することが出来ます。
そのためには、受験に関わってくる中学2年生から、内申を意識して普段の授業や定期テストに取り組む必要があります。
塾なしだとどうしても受験を意識するのが遅くなるので、できるだけ早く気持ちを受験に向けられるように親子で話しをしてほしいなと思います。
S値については別の記事でも詳しく紹介しています。
S値がわかる!内申×当日点の合否目安&自動計算ツール付き|神奈川公立高校塾なし受験でご覧ください。
【体験談】塾なしで偏差値41→53!神奈川高校受験のリアルスケジュール
ここからは、実際に我が家が「塾なし」で公立高校に合格した体験をもとに、受験までのスケジュールと偏差値の推移をまとめてご紹介します。
うちの長女は、中2の夏に本格的に受験を意識しはじめましたが、偏差値は【41】スタート。
そこからどうやって第一志望のS高校に合格したのか?リアルな流れをご紹介します。
◆ 中1|「高校でも部活がしたい」から始まった進路の話
- 中1のうちに、「高校でも部活を続けたい」と長女が話すように。
- 親子で高校選びの基準をゆる〜く話し始める。
- この時点では「部活優先」が高校選びの軸になりました。
◆ 中2春〜夏|偏差値50のM高校を第一志望に
- 中2の内申が入試に関わると知り、進路を少し真剣に考え始める。
- 部活があって家から近いM高校を第一志望に。
- 夏に初めて神奈川全県模試を受験 → 【偏差値41】で絶望!
◆ 中3春|内申31→目標は100!厳しい現実が見えてくる
- 中2後期の内申【31】、M高校の目標内申は【100】。
- 中3後期に【35】取らなければ届かないとわかり焦る。
- 夏のM高校説明会で、希望していた部活がまさかの「廃部」と判明!
◆ 中3夏|志望校をS高校に変更
- 部活を続けたい長女、M高校をあきらめてS高校(偏差値55前後)に志望校変更。
- 神奈川全県模試で【偏差値47】まで上昇、でもまだ届かない。
- 「行きたい気持ち」が強く、I高校(偏差値38)は拒否。
◆ 中3秋〜冬|成績も気持ちもアップダウンの時期
- 内申【33】でS高校の平均にはギリ届かず、入試では300点目標。
- 模試の偏差値は【50前後】まで上昇。
- でも、勉強はやったりやらなかったり…親子でケンカも増える時期(笑)
◆ 併願校は12月直前に決定(番外編)
- 当初は「私立併願しない方針」だったけど、やっぱり不安に。
- 11月末に担任からの電話で焦って説明会へ。
- 入学金後払いOK、受験料免除ありのH高校を併願先に決定。
◆ 結果|第一志望S高校に合格!
- 模試偏差値【41 → 53】
- 内申【31 → 33】
- 偏差値や内申だけではなく、「行きたい!」という本人の気持ちと、 親のサポート(情報収集&声かけ)で合格できました!
塾なしでも「行きたい気持ち」が背中を押す
最初は偏差値も低く、内申も足りない…でも、
「高校でも部活がしたい」「この学校に行きたい」という長女の気持ちがブレなかったことが、最後までの原動力になりました。
塾なしでも、情報と早めの行動があれば戦えます。
わが家のような「ギリギリ受験生」でも合格できたので、同じように悩んでいる方の参考になればうれしいです!
長女の受験史は、長女の高校選びシリーズでお読みいただけます!
「長女の公立高校選び」シリーズ一覧
塾なし受験に使った教材まとめ
塾なし受験の場合、勉強に適した参考書やドリルがわかりません。
かたっぱしからやってみるのも良いですが、受験を通して分かったことは、いくつものドリルを買ってやるよりも、1つのドリルの理解度を高める方が効果が高いです。
そこで、塾なし受験をする中で、使ってよかった、成績が上がった教材をご紹介します。
数学

高校入試の基礎ドリル300問 数学
計算問題のケアレスミスが多かったので、「簡単な問題をミスなく解く」ために購入したドリルです。1冊で2回分、ダウンロードすれば何回でもできます!高校入試数学の大問1と2で満点を取るための対策ドリルです!

受験生の50%以下しか解けない
差がつく入試問題 数学
数学の過去問の点が上がってきて購入した問題集です。正答率の低い問題ばかりを取り扱っているため、60点以上を目指す受験生向けです。長女はこちらに取り組むタイミングが遅かったので後悔…。次に紹介する基礎をやらせればよかったです。

受験生の50%以上が解ける
落とせない入試問題 数学
こちらは購入してませんが、購入すればよかった、と思う問題集です。数学は得意不得意がある科目ではありますが、大問1とには基礎的な計算問題、それ以降も小問1と2は基礎に近い問題がでます。みんなが取れるところを確実にとるのが中堅高校合格の鉄則!数学の基礎固めにおすすめの1冊です。
社会

わからないをわかるにかえる 中学 歴史
イラストや漫画が多くて理解しやすいのと、右上に「覚えたい3つのことば」が書いてあり、社会が苦手な長女には、ここだけでいいから覚えさない!と言って、めきめき点数があがりました!優先して覚えるところがわかって、膨大な歴史を覚えるのに情報が整理できるところがおすすめです。

わからないをわかるにかえる 中学 地理
先に紹介したわからないをわかるにかえるシリーズの地理です。長女はこちらは全然やらずに受験を終えてしまいました…。が、今次女が使っていて、やはり重要な単語を覚えられるので、やり始めてから社会の定期テストの点がアップしました!次女は特に図や絵から情報を頭に入れるタイプなので、より効果があったと感じます。
塾なし受験の味方

一生の武器になる勉強法
私の受験のバイブルになった、効率のいい勉強法、ノートの書き方、定期テスト対策などなど、どうやって勉強すればいいかわからない、の答えをくれる1冊です。
こちらの記事でも詳しく紹介&今すぐできる勉強法を紹介していますので、是非ご覧ください。
塾なし高校受験で失敗しないために!親ができるサポート実例まとめ
塾に通わないからこそ、親の関わり方がとても大切になります。 塾なし受験でうまくいくかどうかは、親子での情報共有や声かけ、そして環境づくりにかかっていると言っても過言ではありません。
ここでは、実際に我が家でやってよかったサポートや工夫をまとめました。 塾の代わりにはなれないかもしれないけど、子どもが安心して勉強に取り組めるような関わりを目指していきましょう!
情報収集は誰が?どうやった?
塾に通っていない場合、受験に必要な情報をどう集めるかが大きな課題になります。
うちもまさにそうで、学校は「聞けば答えてくれる」けれど、
こちらから聞かない限り、積極的に教えてくれることはほぼありませんでした。
そこで我が家では、親である私が情報収集担当に。
わからないこと・不安なことは、全部ネットで調べて補いました。
特に役立ったのは、以下の4つのサイトです:
- そわそわネット|匿名で内申・自己採点・合否を共有できる。S値の目安やボーダーラインも見えてくる。
- 合格判定アプリ@神奈川|今の内申点であと何点取れば合格できるかが分かる便利ツール。
- カナガク|神奈川県に特化した高校受験情報サイト。倍率や過去の合格点、文化祭情報なども網羅。
- 高校受験ナビ|掲示板を通じて、実際の高校の雰囲気や受験体験談をチェックできる。
塾なしで戦うには「情報戦で負けないこと」が本当に大切。
志望校の目標点数を決めるとき、模試や過去問の目安をつけるとき、これらのサイトには何度も助けられました。
お金をかけずにできることは、意外とたくさんあります。
親の情報収集が、子どもの安心材料にもなると感じました!
4つのサイトの詳しい紹介はこちらの記事でどうぞ!
▶【保存版】塾なし受験に必須!神奈川県の高校受験に役立つおすすめサイト4選
塾なし高校受験でよくある不安と、我が家のリアルな対処法
本当に塾なしで大丈夫?
我が家は塾なしでも大丈夫でした!
塾に行かないからと言って、今より高いレベルの高校を諦める必要はありません!しかし、やはり塾なしで受験する分、塾に行っている子たちよりも非効率になったり、情報不足になることは避けられません。
志望校に合格するためにも、「自分の位置を知り、合格までの道筋を立てる」ということを、できるだけ早めから意識して、高校受験に立ち向かう必要があります。
塾なしでも公立高校に合格できるの?
“公立高校に合格する”だけに注目すれば、神奈川県は高校の数も多いですし、レベルを下げれば受かる公立はわりとあるのではないかと思います。
しかし、我が家の長女の様に、「レベルは下げたくない」というお子さんもいるでしょう。
子供は、下げたくないなら下げたくないなりに勉強をする、親は学力が上がるように精いっぱいサポートをする…
親子で頑張れば、決して難しくないと思います。ただ、どんなに頑張っても目標に届かないこともあります。
経済的な理由で塾に行かせていない場合は、私立校なんてもってのほか!という方もいるでしょう。
その場合は、安全策として確実に受かる高校を決めておいて(しっかり見学や説明会に参加して決めてくださいね!)、志願変更の際に変更する、でもいいと思います。
神奈川全県模試はどこで受けるの?
塾なし受験をする方は、神奈川全県模試を個人で申し込みます。
全県模試の会場は回ごとに異なり、地区で申し込みます。
◆地区一覧
- 川崎地区(小杉近隣)
- 川崎地区(JR川崎近隣)
- 多摩・町田
- 横浜
- 新横浜
- 湘南
- 平塚
- 厚木
- 相模原
- 横須賀
- 県西
綺麗な会場や駅からの便が良い会場は早いうちに埋まってしまうので、早めの申し込みがおすすめです!
詳しくは全県模試公式サイトへ
わからない問題はどうした?
塾なしで受験勉強してぶるかるのが、わからない問題をどうすればいいのか、です。
我が家の場合は、数学と理科は私(母)、数学と英語は祖父(私の父)が教えていました。
数学は旦那も時々教えてました。理系家族…社会は暗記科目だったので長女一人でも大丈夫だったのと、この記事で紹介した問題集が大活躍しました!
国語に関しては長女が元々得意だったので(わからない所も少ない)、そもそもあまり勉強をしていないのが正直なところです。数学や理科に関しては、問題集で分からないところを学校で聞くこともありました。
そして24時間いつでも使えたのがChatGPTです!
怒らないし、何でも知ってるし、遠慮なく聞けるし、どれだけ聞いても文句言わないし、とっても便利です♪
ご家族で教えるのは難しい…という時は、是非活用してみてくださいね。
まとめ|神奈川高校受験は塾なしでも挑戦できる!情報力と準備がカギ
塾に通わずに高校受験を乗り越えるのは、決して簡単な道ではありません。 でも、「行きたい」という気持ちと、正しい情報、計画的な勉強法があれば、乗り越えることはできます。
我が家は、経済的な理由もあり塾には頼れませんでした。 それでも、情報を集め、目標を明確にし、模試で自分の位置を確認しながら、一歩ずつ進んできました。
偏差値41からのスタートでも、コツコツ取り組めば偏差値は上がる。 周りに塾に通っている子が多くても、焦らず「自分のやるべきこと」を積み重ねれば大丈夫。
この記事が、「塾に行かずに受験を乗り越えたい」と思っているご家庭の励みになればうれしいです!
子どもの未来のために、できることから一歩ずつ。 塾なしでも、一緒に乗り越えていきましょう!